九州産業大学

国際交流センター Center for International Affairs

お知らせ

GLPの報告【GLPⅡ特別講義 九州国際大学 藤井大輔氏 講演】

2022-12-14

GLPⅡ 特別講義

11月22日(火)グローバルプラザにて、第10回の講義が行われました。

今回は、九州国際大学 現代ビジネス学部 藤井大輔 准教授/副学部長をお招きし、                                  「貧困をなくす市民の役割 ~ボランタリーに取り組む~」というテーマで、講義いただきました。

 

1.貧困とは何か

初めに、貧困は「経済的貧困」と「社会的貧困」の2つの種類があることを教えていただきました。   貧困の課題に向き合う際に、「何が不足しているのか」という考え方だけではなく、「どのような状況で問題が起こっているのか」という理解が必要であると述べられました。

また、課題解決に向けての取り組みでは、「ものを満たし、生きるための力を身につけること(エンパワーメント)」が大切であると述べられ、「生きるための力」は、国や地域によって求められるものが異なるため、その土地に適した支援を考える必要があるとお話いただきました。

 

 

2.ボランティア、NGO・NPOとは何か

初めに、ボランティアには、「自発性」「無償性」「公益性」の3つの特徴があり、それぞれの特徴に  ついて具体例を挙げながら説明いただきました。また、ボランティア精神をもった人達が組織化すると「ボランタリー組織」となり、NGOやNPO、ボランティア組織など様々な呼び方があることを教えていただきました。日本では、活動範囲等によってNGOとNPOに分類されるそうです。

次にNGOについて説明いただきました。NGOの活動は、「緊急的人道支援」「開発協力」「政策提言」「開発教育」の4つの種類があり、国際協力におけるNGOとは、途上国と何らかのかかわりをもち、活動を行う市民によるボランタリー組織のことであると教えていただきました。

藤井氏より、GLP生として課題を抱える地域の人々はどんな支援を必要としているのか、寄付したお金はどのように使われたのかなど、探求心を高める取組を行ってほしいとメッセージをいただきました。

 

<学生の感想>

講義の中で「貧困は暴力である」という言葉を聞き、戦争がないことだけが世界の平和と考えていましたが、貧困も平和を阻害するものであるということは、新しい発見であり、学びとなりました。ボランティアには自発性、無償性、公益性といった3つの特徴があり、自立して責任感をもって行動し、普遍的な立場に立って、人々の役に立つことが重要であると考え、私も将来ボランティア活動に参加してみようと思いました。また、NGOの活動は発展途上国に教育施設を建設したり、インフラを整備したりするというイメージをもっていましたが、他にも人の命を救ったり、政策の仕組みを変えようとしたりと世界の役に立とうとしていることも感じ取ることが出来ました。