九州産業大学

国際交流センター Center for International Affairs

お知らせ

グローバル・リーダーシップ・プログラム(GLP)の報告

2021-06-01

■GLPⅢ(海外留学語学研修)

ポーランドのニコラウス・コペルニクス大学人文学部東洋学科の教員及び学生11名と、オンライン交流会を4回にわたり実施しました。

今回の交流では、ポーランドの大学生がどのような意識を持って学習・研究を行いながら社会との関わりの中で生活しているかを知ること、またGLPでこれまで学んできたSDGsの関連テーマから両国の在り方を比較すると共に、議論を通して同世代の若者として課題の共通認識を形成し、グローバルな視野を得ることを目的として、実施されました。

交流会では5つのグループに分かれ、SDGsについて意見交換を行い、最終的に各グループでテーマを選択し、プレゼンテーションを行いました。

 

第1回目:4月19日(月)実施

両大学の代表者からそれぞれの地域や大学の紹介を行った後、各グループに分かれ、SDGsの関連テーマから議題を選択し、ジェンダー平等、環境問題や経済成長等について、様々な意見交換を行いました。

 

第2回目:4月26日(月)実施

各グループで最終プレゼンテーションにて取り扱うテーマを決定し、発表準備を行いました。

 

第3・4回目:5月17日(月)、24日(月)実施

各グループより、最終プレゼンテーションを実施しました。選択したSDGsのテーマに沿って両国の問題点や課題、取り組みについて発表を行いました。今回は、オーストラリア在住のGLPアドバイザーとNSW大学の学生1名も参加しました。

 

『グループ1 テーマ:SDGs2 飢餓をゼロに 』

日本における深刻な食品廃棄の問題、ポーランドにおける子供と高齢者の栄養失調と食品ロスに関する問題を取り上げました。ポーランドの学生からは、作り手と生活者を直接繋ぐことで食品ロス削減を目指すアプリ・サービスの紹介を行いました。

 

『グループ2 テーマ:SDGs4 質の高い教育をみんなに』

ポーランドでは、生涯教育に参加する成人の割合が欧州連合の中で低いことが課題となっていること、日本では、経済状況による教育格差があることや未だ学力社会であり個人の才能を活かす教育の必要性があることを取り上げました。

 

『グループ3 テーマ:SDGs5 ジェンダー平等を実現しよう』              

ポーランドにおいては、宗教の決まりが男女平等に大きな影響を及ぼしていることや男女間の賃金格差が問題となっていること、日本においては、教育現場で無意識な男女の区分けが行われていること等を取り上げました。

 

『グループ4 テーマ:SDGs12 つくる責任つかう責任』

両国において、食品ロスの問題が深刻な環境問題を引き起こしていることを取り上げ、ロスを削減する取り組みについて発表を行いました。

 

『グループ5 テーマ:SDGs13 気候変動に具体的な対策を』

「二酸化炭素の排出を削減するために、私たちができること」をテーマに発表しました。ポーランドではクリーンエネルギーへの移行や大気汚染の改善を行っていること、日本では環境税や企業への排出量取引制度が導入されていることを取り上げました。

 

発表後は、質疑応答や意見交換を行ったことにより、それぞれのテーマに関する両国の取り組みへの理解が更に深まりました。約1ヶ月間、授業時間外でも交流を図り、互いの国の文化や若い世代の意識について、相違点や共通点を知ることが出来ました。

 

【感想コメント① グループ1参加学生】

私たちのグループではSDGs4に基づいて教育格差問題について話し合いました。
ポーランドと日本の教育制度の相違点について話し合うことができたことは非常に面白かったです。

私たちは文字による単純なメッセージのやり取りではなく、オンライン上でお互いの声を聞きながらプレゼン資料を作るように工夫をしました。
また、私たちは特にリーダーを決めませんでしたが、これは積極的に意見を出し合うことができたからだと思っています。海外の学生と共同でプレゼンをするということは初めてだったため、最初は不安でしたが、今ではもっと話したいという気持ちに変わりました。これは自分にとって大きな成長点だと思います。

 

【感想コメント② グループ5参加学生】

私は、UMKの学生と交流するにあたって、まず何千キロも離れた土地に住む人々とリアルタイムで交流ができることに感動しました。また、最終プレゼンでは両国の時差を考慮し合いながら時間を調整し、zoomミーティングを行いながら、二酸化炭素排出削減のために私達に何が行えるのかを模索しました。この交流を通じて、持続可能な社会形成に向けたアイデアを異文化圏の学生と共有することで、新たな気づきや視点を獲得することができ非常に良い経験となりました。